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今日の症例から ~手根管症候群の手術タイミング①~

  最近、手根管症候群のご相談を良く頂きます。 他院からの流れていらっしゃる方が多いので、保存療法を経験して満足度が低いため来院されているようです。  まず、この病態は末梢神経の絞扼性障害なので、投薬だけで経過を見ていくなら「神経が継続的に圧迫されている状態である」ということを意識して治療を受けていただきたいです。  手根管症候群は、病期の最初が最も違和感があります。短時間でしびれが消失したりもしますが、 しだいに痛みに慣れると感覚的に鈍くなる (神経が鈍感になっている)ので、痛みが軽減しているかと誤解されることも多いのです。防御知覚が低下してきているので、握力低下や物をつまんでいる感覚が鈍くなってくるのもこのころです。  当院では、手術されている患者さんの画像を一緒に見ていただきながら、病気の現状をご説明し、さらに今後の治療方針、予定を考え提案しております。 「神経が継続的に圧迫されている状態」を改善させるためには、 患者様の創意工夫と治療の転換が必要となることも多いです。  手術は怖い方もいらっしゃるかと思いますが、80歳代でもされている方は多くいますので、是非一度、きちんとご相談されるのがよろしいかと思います。