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ちょっと工夫したマレット指の手術

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いつもご覧いただきありがとうございます。 今日の症例は、ちょっとマレット指の固定方法を提示してみます。 「突き指」と思って整形外科を受診されて「指先の骨が骨折していますよ」と言われた方もいるかと思います。骨折がある場合は手術治療の方が意外かと思われる方もいるかもしれませんが、安定した成績が得られやすいです。 通常は、私も愛用しているextended block pinによる手術(いわゆる石黒法)を基本的に行っております。このような指先の骨折の場合は、 このワイヤー2本で挟み込むように固定します。術後4週間ぐらいの固定とわずかなワイヤー2本で簡便にまとまるため、患者さんの指にも優しい手術です。 最初に考えた石黒先生はアイデアが秀逸で、尊敬している先輩のお一人です。 ところが先日、きた患者さんは、ちょっと異なるタイプの骨折でした。 ピンぼけですが、はがれている薄い骨片です。 こんな時には、道具が間に合う必要もあるのですが、小さな金属フックを使って引き寄せて固定する手術となります。 この術式で手術を終えると外固定が不要での生活ができますので、なかなか便利かと思います。 テクニック的には前者の石黒法が普遍的なもの(一般的な整形外科の先生方ならば習得されていることが多い術式)ですが、こんな方法も必要になったりします。 けがをされた方も骨折のレントゲン写真をみて、術式を選べるわけではないのですが、どうぞまずは信頼されている整形外科の先生にご相談いただければと思います。