今週の症例から ~橈骨遠位端骨折の治療タイミング①~
橈骨遠位端骨折には多くの治療方法や考え方があるため、出会った先生によって患者さんの治療が決定されることも多い疾患の一つです。
寿命には関連性はないことは知られていますが、高齢者が利き手を骨折すると日常生活の質がすぐに低下することは知られています。「ギプスで待つか」「手術をしてすぐに使用するか」ここは患者さんにとって最も重要な決断です。
手外科専門医の方からもう一つ注意点として足しておきたいのは、ギプスで待つ場合には、きちんと整復されない場合、変形が残ります。その場合、骨癒合が得られた後に、何らかの制限が発生するかをきちんと説明してもらえるかが患者さんにとって大切です。
先に起こりうるリスクを経験のない患者さんにご説明することも医師となったものの責任かもしれません。
「まずはくっついてから考えましょう」では、もっと治療は大変なんです。
コメント
コメントを投稿