今日の症例から ~肘内側側副靭帯損傷の考え方①~
専門医でもあるため、野球肘の手術患者さんを多く預からせていただいています。
すべてのスポーツ整形外科医がこの手術をしているわけではないので、患者さんには話がさらに難しいのですが、私が患者さんと相談させていただくポイントは「どこまで治療に時間を使えるのか」です。
MRIやストレス撮影で、病態や損傷状態はほぼ判定できますので、あとは、本人が「どの試合までに治したいのか」「どのレベルに戻る必要があるか」になります。
傷んでいる靭帯を治すというのは、肘周辺の筋力強化、使い方、試合ペースなど複合要素があります。
治すというよりも負担をかけないで手術せずにスポーツを行うなども選択となる場合もあります。
また手術を選択することの意味は、必要な競技レベルに復帰するためのスタートラインに立てることです。手術後のきちんとしたリハビリテーションをできるかが次のステップとして重要です。
ただ「様子を見ましょう」ですと最大負荷がかかると痛みを生じます。
患者さんにとって確実に相談できる医師を探す必要性がある疾患の一つです。
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