今日の症例から ~肘関節内側側副靭帯損傷の考え方③~

 本疾患の診断は、投球時の疼痛や内側上顆下端の圧痛や徒手テストで診断自体は難しくはありません。MRIを撮影するとよりはっきりしますが、MRIだけで手術になるかの是非が決まることはありません。前腕屈筋群と呼ばれる筋肉が動的な内側支持機構として機能しますので、これをしっかり鍛えることで回避できることさえあります。

 保存療法で日常生活、スポーツレベルを維持できることも多いですし、第一線を維持するならば手術をした後にもこれらの筋群をより鍛える必要性があります。

 持ちうる能力を最大限に生かすために患者さんも最大限の努力が必要とされますので、良い伴奏者としての医療機関の存在が必要だと思います。

 患者さんの皆さん、どうぞ気持ちを前にもって、頑張ってください。

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