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自分でできる【夏バテ】対処法 その2

     7月より裕子先生による【夏バテ】外来が季節限定で開設されました。  【夏バテ】についてのブログをあげさせていただきます。  少しずつですが、追加更新しますので、参考になれば幸いです。   今回は、対処方法のご案内です。 自分でできる【夏バテ】対処法 その2 ●  夏バテ対策に暑熱順化に取り組む 暑熱順化とは、暑さに体が慣れることです。 暑くなるのに合わせて、汗をかきやすく熱を逃しやすい体をつくっていきましょう。 <暑熱順化の方法> 週に 3 、 4 回、涼しい時間帯にウォーキングなど軽い有酸素運動を20から 30 分程度行い、汗をかきやすい体をつくる。 汗を出して新陳代謝を高める、対応させる訓練をしましょう。 運動するのが難しい場合は、代わりに 38 ~ 40 ℃位のお湯に 10 ~ 15 分間、ゆっくり、ゆったりと肩までつかってください。 ● 質の高い睡眠で夏バテ対策 質の高い睡眠は疲労回復や自律神経の調整に不可欠です。 大切なのは入眠からの 90 分です。 その間に深く眠れるように生活習慣に工夫をして、 6 時間以上を目安に十分な睡眠時間を確保しましょう。 <質の高い睡眠を叶えるコツ>  神経を刺激するスマートフォンなどの電子機器は、就寝の30分前で終わりにして、ベッドに持ち込まない。  就寝中の体の冷えは、用心したいところです。  そのため、寝具などを活用し、就寝中の体にエアコンや扇風機の風を直接当てないようにしましょう。  また、寝具は気温や湿度に合わせた物を使い、寝心地のよい環境を整えましょう。  意外と肌触りの良く、ゆったりとした長そで・長ズボンの方が疲労回復を促すリカバリーウェアと同等の効果があります。  日中、太陽の光を浴びて活動すると、眠気を招くメラトニンに変化するセロトニンの分泌が促されます。  セロトニンは分泌から約 13 時間後にメラトニンに変化するため、午前中の活動が大切です。  38 ~ 40 ℃程度のお湯での全身浴を就寝の 2 時間前までに済ませると、内臓など体の深い部分の体温(深部体温)が下がるタイミングが上手くあうため、寝つきやすくなります。 ● 疲労回復や腸内環境を整える栄養素・食品を積極的に摂る  夏バテ対策には栄養バランスのよい食事を心がけた上で、疲労回復に役立...

自分でできる【夏バテ】対処法 その1

   7月より裕子先生による【夏バテ】外来が季節限定で開設されました。  【夏バテ】についてのブログをあげさせていただきます。  少しずつですが、追加更新しますので、参考になれば幸いです。   今回は、対処方法のご案内です。 自分でできる【夏バテ】対処方法 その1   ●  入浴、マッサージで体を温める 自律神経に優しい適切な湯温は 38 度から 40 度で 10 分から 15 分のんびり入浴してあげましょう。 サウナで体を温めるという方法が有効かどうかは、人によります。 体力が残っている方は、新陳代謝を上げることで暑さ順化を促しますので、効果があります。 そのため、高温から冷水による自律神経への刺激は有効に働きますが、疲れ気味の体では合わない可能性がありますので注意が必要です。 自分がどちらかを把握して、無理のない方法を選択しましょう。 また、マッサージをするなら、様々な神経やツボが集まっている耳がおすすめです。 痛くない程度の力で引っ張ったり回したりすると、リンパや血液の流れを促し、頭痛の解消や自律神経を整えるのに役立ちます。 ●  食事の内容に気をつける 夏は、栄養バランスのよい食事を心がけながら、不足しがちな水分やミネラル、体をつくるタンパク質、疲労回復に役立つビタミンなどの摂取も意識しましょう。 水分摂取においては、 10 度ぐらいの温度が、胃腸にも優しく、適温です。 胃腸の不調を感じている場合は、刺激の強い食べ物は控え、消化によいものを食べたり食事の量を減らしたりして、胃腸を休めるとよいでしょう。 ●  心身を休める     睡眠などで心身を休めると、疲労がリセットされ、ストレスも軽減できます。 日中もできる手軽な方法に深呼吸があります。深い呼吸を意識して行うと、副交感神経の働きが活発になり、自律神経が整いやすくなります。 息をゆっくりしっかりはくことを意識しましょう。   ●  水分を摂取する 人間の体は寝ている時も汗をかき、水分を失っています。 体内の水分不足はだるさや頭痛などの原因になるので、水分はこまめに摂るようにしましょう。 体液には一定の塩分が必要なので、水分を摂取する場合は汗で失われる塩分も一緒に摂っ...

【夏バテ】と脱水症・熱中症との違い・治療

  7月より裕子先生による【夏バテ】外来が季節限定で開設されます。 つきまして、【夏バテ】についてのブログをあげさせていただきます。 少しずつですが、追加更新しますので、参考になれば幸いです。 本日は【夏バテ】と脱水症・熱中症との違い・治療について すこし説明させていだきます。 【夏バテ】と脱水症・熱中症との違い   脱水症・熱中症とは特に間違いやすいので注意してください。 脱水症の初期の症状は全身のだるさ・食欲不振などで、夏バテに似ています。 ただし「ただの夏バテ」と放置すれば症状が進行し、呼吸困難や意識障害などを引き起こす可能性があり危険です。 近年では日常的に体内の水分が不足している状態の「かくれ脱水」も問題になっています。 これは熱中症にもつながる症状です。 熱中症は徐々に進行する夏バテとは異なり、急激に体調が悪くなります。 また気分の落ち込みなどの精神的な症状をともなう場合、うつ病の疑いがあることも覚えておいてください。 特に夏場に現れるうつ症状は「夏季うつ病」とも呼ばれます。 悪化すれば生活に支障をきたすこともあるため、早めにかかりつけ医に相談しましょう。   【夏バテ】の治療   脱水症状の解消・栄養補給・生活指導 が大きな柱となります。 即効性が必要な場合、点滴で不足したビタミン・補酵素・ミネラル分などを補給します。 とくに炭水化物を効率よくエネルギーに変えるビタミン B1 が効果的だといわれています。 そして最も重要なのは、夏バテを繰り返さないための生活習慣の改善です。 食事・睡眠・運動などの観点から総合的に指導を行います。   当院では患者さんのライフスタイルを考慮した治療・生活指導を提案しながら、患者さんと一緒に【夏バテ】改善を目指します。

【夏バテ】の自覚症状・原因について

  久しぶりの更新となります。 7月より裕子先生による【夏バテ】外来が季節限定で開設されますので、【夏バテ】についてのブログをあげさせていただきます。少しずつですが、追加更新しますので、参考になれば幸いです。 【夏バテ】の自覚症状   代表的なものは全身の疲労感・体のだるさ・食欲不振です。 他にも熱っぽさ・立ちくらみ・下痢などの症状が出ることもあります。 それ以外にも、頭痛、めまい、首や肩のこり、寝つきが悪い、気分の落ち込み、やる気が出ないなどといった症状が現れます。 放置していると不調が積み重なり、秋まで不調が続くことにもなりかねません。  特に幼児や高齢者は体の維持機能に不具合が発生しやすいため、脱水症状や熱中症を併発・発症しやすいため、早めの対応が欠かせません。 【夏バテ】の原因   一般成人では、高温多湿な日本の気候と自律神経の乱れが大きな原因です。 30 ℃以上の猛暑と高湿度の日々が続くために汗をかくことでナトリウムやミネラルなどの栄養素が失われてしまいます。 また湿度が高いためにその汗自体も蒸発しにくいため、体温調整もスムーズにいきません。 その結果体力が消耗して【 夏バテ 】の状態になってしまいます。 加えて、自律神経の乱れによる【 夏バテ 】も増加傾向です。 仕事での涼しい室内に一日中過ごしていると暑い屋外の温度差で自律神経が乱れ、夜間に休息をとっても完全に回復することができず、【 夏バテ 】の症状につながります。 慢性的に運動不足・睡眠不足 の状態が続いている人も注意が必要です。 運動不足 は、筋力はもちろんそのほかの体の機能も低下します。 特に筋肉量が減少して来ると体温調整機能も低下するため、夏場の室温と外気温の差に耐えられません。  体は体温調整にかなりのエネルギーを消耗するため、体力低下や体調不良を起こしやすくなります。  また、 睡眠不足 は体力回復のチヤンスを失います。夏は 1 年の中でも最も体力を消耗しやすい季節ですから、翌日の活動に備えて十分な休息を取る必要があります。 次回は、【夏バテ】と脱水・熱中症の違いなど をご説明いたします。

季節限定 【夏バテ】外来のお知らせ

  季節限定 【夏バテ】外来のお知らせ   当院では、 7 月1日から 9 月 30 日まで季節限定で【夏バテ】外来を開設します  裕子先生による 【夏バテ】による諸症状のご相談・治療をさせていただきます。      診療時間:月・火・木・金: 1400 から 1600             予約不要です。  即効性を求めての点滴加療、不眠、倦怠感の相談・治療、日常生活で自分で対応できる方法・健康食品指導など、裕子先生の女性の視点からアドバイスをさせていただきます。  ご不明な点などは、当院にご相談ください。  

関節リウマチの高度PIP関節変形に対する人工指関節置換術の学会発表動画

  以前より専門学会で発表していた演題を本ブログに少しずつアップさせていた抱こうと思います。患者さんにとって良い情報になればと思います。 本発表は関節リウマチの指変形にも色々ありますが、70度以上のPIP関節の屈曲拘縮(ほぼ指が曲がりぱなしの状況ですね)の患者さんに対して、少しでも可動域が獲得できるように、顔を洗いやすく過ごしていただくようにとの思いから、施行してきた症例のまとめ発表となります。 ちょっと、専門性が高いのですが、動画ですので、見ていただければその限界と良さが伝わればと思います。 成績にバラツキがある事実もありますので、すべての患者さんにお勧めしてよいかは別ですが、一定の水準まで良くなるのではと思います。 悩まれている方、もうあきらめなさいと言われてしまって途方に暮れる方いらっしゃるようですので、参考になればと思います。 谷野医師勤務 藤井外科胃腸科・整形外科のHP www.tanino-tegeka-seikei.com

野球肘(外側型:離断性骨軟骨炎)の実際症例  

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  本日は今後手術予定の患者さんの画像からです。 14歳 男性(中2) 近医のスポーツクリニックで野球肘検診と称して3,4か月に1回経過観察されていたようです。3か月の野球禁止をうけていたが、そのあとは、ドクターの指導内容がどうしたらよいのかわからないため、初発の症状から1年経って当院に来訪いただきました。 関節可動域は良いようです しかしながら、実際のレントゲンでは、以下のような写真となっています。 画像では見事なOCD(離断性骨軟骨炎)です。中央の骨がへこんでいる点が異常なので、中央型となります。外側が欠損する外側型よりは可動域制限などが目立たないので、困らないとドクターに判定されたようです。保存療法を経て、このように外側が修復していき中央だけ残ることもあります。   あまり患者さんは疼痛は言わないことも多いですが、この方は、 「キャッチボールとちょっと遠投するとやっぱり痛いです」「バッテイングは大丈夫です」とのことです。 指導されていたドクターからは、「無理しない範囲で使っていいよ」とのこと、私から「本当に 上手くできているの? 」と聞くとちょっと黙っていました。 野球肘外側型では小学生高学年から中学生ぐらいまでは、OCDと呼ばれる離断性骨軟骨炎での受診率が高いです。実際、整体やスポーツトレーナーの預かりでエコーだけ当てて経過みているチームもいる事実もあります。 今回のドクターはスポーツ医の資格だけの先生ですので 、手術にならないように予防のお話しはしていたようですが、 手肘の専門医、指導医でもありませんでした。 そのため、野球肘の手術適応の基準は知らないようです。 成長期のスポーツ障害は競技によって特徴的なものがあります。野球肘というぐらいですから、本疾患では肘の専門性が高い医師と相談していただければと思います。 (この子の場合、病初期で3か月待っても復帰できない場合は、骨釘移植などで術後4か月から5か月で完全復帰を目指しますし、分離期や遊離期で大きな欠損の場合は、肋骨肋軟骨や膝からのモザイク形成術で術後5から6か月の完全復帰が可能です。患者さんにも、早い段階で適切な治療方針を提示してもらい、家族で選択できる環境が欲しいところです。このご家族のおいては前医からは何も説明されておりませんでした。) 谷野医師勤務 藤井外科胃腸科・整形外科のHP www....