デュプイトレン拘縮 ① ~その病態~

もしも、「てのひらに線状の硬い索状物があるな」と思ったら思い出しほしい病態の一つに「デュプイトレン拘縮」という病気があります。よくばね指(手を握るときに曲げにくい、あるいは、伸びにくい病態、腱鞘炎の一つです)と間違われることも多い病態です。そのため、「無理に使わない経過をみてください」と指導受けていたり、民間療法でばね指と扱われて「温めたらよくなります」「マッサージをすると楽になります」と誤った施術を受けている方もいらっしゃいます。

この病気は、握ること自体は支障がありません。しかしながら、手のひらの皮膚が次第に突っ張ることで指が伸びにくくなります。テーブルテストで陽性ですと、「顔が洗いにくい」「指先がひっかかる」などの生活上の支障がでてきます。病態の詳細は、またご報告いたしますが、現在は、昨年から認可された注射治療で改善する方法が選択できるようになっています。

この病気かなと思う方は、必ず手外科専門医にご相談ください。適切なアドバイスが重要となります。

 

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