突き指も気を付けてください
今日は突き指の患者さんの経過です。
他院で1か月ほど経過をみていたようですが、指先が曲がったまま伸びないとのこと。
レントゲンでは骨折もないので、様子を見られたようです。なかなか腫れがひかないので当院に来院されました。
診断は指伸筋腱断裂(マレット指)でした。日本手外科学会HPの記事を参照いただくと大変、参考になります。記事のPDFはこちらです。(6maretto_4.pdf (jssh.or.jp))
治療は保存療法が多いのですが、頑張って装具をつけていただくのが患者さん泣かせでもあります。手術療法の場合は、ワイヤーを埋め込みにして、外固定を最小限の日数にできるように治療をしています。もちろん、手術がすべてではないので手を早く使用したい方には手術もおすすめというものです。
左の方の指は小指の保存療法をされた方の最終加療です。
途中、腫脹がひかないので本人も気にされておりましたが、まとまるところに収まったようです。
もともと指が伸展しやすいようですが、仕事のパソコン動作も問題ないようですし、買い物や新聞紙をまとめる動作もできているとのことです。
保存療法でも左の図の方のように行くと私もほっとしますが、保存療法の成績には実際には、ばらつきが多いのも事実です。
曲がったままでも痛みはないのですが、外観が気になるのは生活の質に影響を与えるものです。気もめいりますよね。
一方、医師にも得意不得意は残念ながらございますので、専門的な知識に基づいた提案が大切になります。
マレット指は保存療法から手術まで、治療方針に幅がある疾患ですので、お世話になっている先生とよく相談をしていただき、最善の方法を選んでいただけるように願うばかりです。