本日の症例から ~肘内側側副靭帯損傷とMRI~ 


肘関節の靭帯縫合術を施行してまいりました。

最近は開業医さんでもMRIを持っている施設も多くなり、靭帯断裂の確定診断にMRIを用いる先生が多いかと思います。

私も靭帯の損傷程度を把握する上ではMRIが有用だと思いますが、昔ながらの局所麻酔を用いての外反ストレス撮影の所見も重要視しています。
肘の機能として外反した時に円回内筋をはじめとする前腕屈筋群とともにどれだけ支持性が残っているかが実際には重要だからです。

前腕に内出血が出ているなどはまさに屈筋群の損傷を強く疑うサインです。
私自身は前腕屈筋群の内出血は靭帯損傷を疑うサインとして重要であると考えて、
学会の発表と論文発表をしてきましたが、今日の患者さんもまさにその流れです。

もしも受診されている医師からMRI撮影から「靭帯切れていますが大丈夫でしょう」と言われても何をもって大丈夫なのかが重要です。
大丈夫の根拠が先生の経験だけが頼りでは、その先生が専門医でないなら、、、。どうでしょうか?

けがの診断と治療方針の説明は非常に大切です。
患者さんにきちんと伝わるようにお話しするのが大切と思います。
 

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