本日の症例から  ~変形性指関節症(へバーデン結節)に対する手術後~

 今回は、以前手術をさせていただいた変形性指関節症(いわゆるへバーデン結節)の患者さんの関節固定術後6か月のお写真を提示します。

つまみ動作が回復して指先の力が入っている(爪の周囲の皮膚が白くなるぐらい力が入っていますね)のがわかります。

中指と示指を手術していますので、その2本を試しています。つまむ動作はこの2本と親指の仕事ですので大切ですね。

外観は大きく変わりません。右だけ手術させていただいています。掌に傷があるのは、手根管症候群を小生がさせていただきました。当時も手指を多く使う方でした(介護職員の方)ので、しびれていたため手術に踏み切ったとのことです。


 


 皆さん手術をされる必要ばかりではないかと思います。しかしながら、患者さんからうかがうと、まだまだ、「もう年だから仕方ない」「使うときだけ痛いのなら我慢したらよいのでは」など、実際にここまでの可能性があることを知らない、医療関係者や周辺の方々から言われてあきらめている方も多いと思います。

 突然、治療を選択するのも大変ですが、何も知らないままいるのも知る権利、選ぶ権利が損なわれているのと同じでもあります。

 正確な診断、適切な治療を患者さんと一緒に選択していきたいと思っております。

 これらの疾患は幸い、患者さんも私も慌てる必要はないはずですから、手外科専門医でもありますので、すこしづつ本当のことを知っていただければと思います。

谷野医師勤務 藤井外科胃腸科・整形外科のHP

www.tanino-tegeka-seikei.com

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